Leather Crafts 1
中学の時、家庭科の授業で作ったブリキの工具箱。展示を見た母が出来の悪さに驚愕し、誰に似たの?とからかわれ、不器用のレッテルを貼られたわたくし。
そんな自分がやってみようと思えたのは、キャンプ道具の無骨さ、おおらかさに背中を押してもらえたからかもしれない。少々雑なのも味わいのうちじゃないか…と。ここから、休日の自作タイムが始まりました。
せっかちな性格を抑えつつ、丁寧に一つ一つの工程を進めて行く。裁断、菱打ちを何度か繰り返す中で、OD缶の撫で肩に美しく沿わせるには上面の革と側面の革の円周を違わせないといけない事に気付く。円周が異なるということは、同じピッチで菱目を打つと穴の数が異なり、縫う際に側面の穴が余る。
なんとなく打っていてはマズイと考え、イラレの登場。異なる円周でも穴の数が同じになるよう図面を作った。これ通りに菱打ちすれば、仕上がりも正確なはず。ひと穴ひと穴菱打ちし、麻紐でチクチク縫う。
完成したカバー達。穴の数は図面のおかげでピッタリ。250缶の撫で肩感はイマイチだけどまあ良しとしよう。上面の円周を長くして、側面をその分低くすれば良かったのかな?次回に活かそう。
数ヶ月後、日に晒され、夜露に濡れ、ステーキの脂を浴びてすっかり逞しくなった彼ら。あんなに真っ白だったヌメ革が飴色へと変化してきました。経年劣化ではなく経年変化。これからも程々に手入れしながら育てていきたいと思います。